こちらはかなり珍品のアイテムです。

というのも肩章で未使用品はレアアイテムですが、こちらは未完成のままの肩章です。

作りからライヒスヘーア期、NS期に使用されていたタイプの肩章で、

通常僕らが目にする野戦用肩章とは大きさや長さが異なる大型の肩章です。

通常肩章よりも約3センチ長く、幅も大型のものです。

ダークグリーンの台布に連隊所属を表す番号がついております。

連隊番号は圧縮の紙製でできており、通常は連隊番号はチェーンステッチで縫われるのですが

ステッチがありません。

白の圧縮紙の台座がこのように露出されているのはなかなかお目にかかれないと思います。

また肩章の裏側にあたる箇所は、麻の補強芯が張り付けられており、型崩れ防止対策となっています。

この措置は初期の肩章ではみられる手間のかかる製造工程でよく見られます。

戦中になる床の裏地も野戦服の端切れを用いて型崩れ防止措置が行われています。

また兵科のパイピング、ボタンホールの措置も一切行われておりません。

なので陸軍のどの兵科なのか不明ですが、歩兵科かもしれませんし、山岳科かもしれませんが不明です。

ヴァッフェンロックはすべて縫い込み式の肩章を採用しており、この肩章も縫い込み式を前提に

製作されています。

研究用としてコレクションしていた方譲り受けたものとなります。

虫食いもなく、破れもなく100年近いものとしては状態も良いかと思います。

研究用としてお手元に撮っておきませんか？