ドイツ警察制服に最適な生地が発表されてドイツから取り寄せた生地
にて製作した警察仕様のM44野戦服になります。
非常にきれいなポリツァイ・グリュンで実物の生地と較べると全く同じ色合いで
これで何かを作ろうとしてM44野戦服をチョイスすることにしました。
今回当方で所有している実物のM44野戦服、当時の野戦服の型紙、パターン理論をもとに
型を起こして作り上げました。
■パーツはほぼ全て実物を使用
当工房では可能な限り入手可能な実物パーツを用いて野戦服や制服を製作しています。
今回の野戦服には実物のパーツをほぼすべてに使用しています。
19㎜の亜鉛製ボタン、圧縮紙の15㎜、22㎜ボタン、そして縫製の糸も実物の警察色の糸を用いております。
■戦争最末期の1944年の野戦服の特徴を再現
M44野戦服は、これまでの丈の長い野戦服とは決定的なデザインの違いが表れている野戦服です。
製造工手の簡略化、生地の節約を目的とした野戦服で、第3帝国最後のデザインの野戦服として登場し、
細部にも細かな相違が見られます。
襟の構造
一見普通の野戦服と同じつくりですが、通常の最大の違いは、襟の閉じ方。風防を目的としたフラップ付きボタン止めになっております。もちろんそこも実物通りにフラップを襟裏に縫い付け、15㎜の圧縮紙ボタンを縫いつけております。
M44野戦服は開襟目的とした野戦服のようで、当方で持っている実物、ほかの実物を見る限り開襟の躾が施されています。この服も開襟の仕付けを施してます。
襟章は初期型のオレンジブラウンの毒緑のラインの入ったタイプをチョイス(1942年廃止)、工場のストックの再利用はふつうにあるので、あえて襟直付けにしております。
末期によくあるように襟章を整えてジグザグミシンで縫いつけております。
袖について
袖もM44野戦服では袖の絞りが、ボタンホールを野戦服に2段階で搾れるようにされているのを再現。
ココにも15㎜圧縮ボタンを取り付けて絞り袖を再現しています。
警察アドラー袖章は、京都のシュミットさんの機械刺繍のものを取り付けております。警察のアドラーは台布が大きいので結構迫力があって目立つので個人的には好きです。
ポケット
M43野戦服からの流でプリーツが廃止されたポケットを再現。レプリカではあまりないですが
M44野戦服も脇から服の中心に向けて角度のついたポケットを再現しています。
裏地について
M44野戦服は簡略と言えども、裏地にも工夫があります。これまでの野戦服にポケットが存在しなかったのですが、M44には両側にポケットが備えられています。もちろんそのポケットも裏地に縫い付けています。
裏地には60年代のドイツ警察のコートに用いられていたグリーン系のスフ生地を使用しています。
ポケットの口には22㎜の圧縮紙ボタンを用いています。
肩章
コチラは実物の都市警察の肩章を縫い込み式でつけています。階級はWachtmeisterで陸軍式に言えば最下級分隊指揮官に相当します。
腰回り
腰回りはこれまでの野戦服土地買い最大の特徴で、腰巻のようにぐるりと野戦服を取り巻くように幅広の
絞りが施されています。
腰回りの生地に絞りをいれて、ウエストを生地で縫いつけています。その際レプリカでは省略されている補強テープもしっかり沿えてそのテープが露出するように縫いつけてます。
■サイズについて
サイズは胸囲96㎝、袖丈61㎝、着丈55㎝、ウエスト85㎝で一般的なサイズで仕上げてみました。
警察のM44は実物でもレアなアイテムでとりわけ市場には流通しない貴重なコレクションですし、
レプリカも数が少ないかと思います。
納戸はM44野戦服を製作したことがありますが、警察色の生地はそれはそれで格好良い野戦服だと思いますがいかがでしょうか?
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