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念願の実物!武装SSM41野戦服を紹介するぞ~ Original Waffen-SS Tunic!

Original Waffen-SS M41 Feldbluse

武装SSの野戦服に恋焦がれ27年

こんにちは。Eberbach Schneidereiの主です。

以前メルマガでもご紹介するとお約束していた実物の武装SSの野戦服をご紹介します。

そもそもドイツ軍ファンとなったのは武装SSが始まり。

当時は写真でしか目にかかることなく、レプリカも今は無きアルバンの店頭で

販売していたものも当時7万円くらいで手が出なかったのを覚えています。

その武装SSの野戦服が僕の手についに

届いたぞ~

というわけで僕のうんちく昔話を飛ばして早速武装SSの野戦服についてご紹介していこうと思います。

武装SS版”M40”野戦服

ここで少し武装SSの制服が独自に進んだ背景をサクッとお話しします。

ドイツ国防軍は国軍として対極にある組織が武装SS。

この話はこのブログをおy三いただいているあなたならご存じの話。

武装SSは党の私兵集団という位置づけが強い組織でしかも

ドイツ国防軍からは「アスファルト行進しかできないやつら」と蔑まれ

拳銃から戦車に至る兵器の供与協定を結ぶも、国軍と同等の制服を与えられず

しかも被服工場の割り当てもされなかったのは戦前の話です。

そこで武装SSは独自の被服調達を行う必要があり、組織拡大の合わせて厖大な数の制服を生産する

必要がありました。

武装SSの前身である、SS-VT,SS-TVは直接管理にある強制収容所をはじめ、小規模の被服工房、テーラーなどと契約を結び制服を生産する体制を整えていきました。

陸軍の被服を参考に当初は製造していた制服も、戦争突入に合わせて独自の改良箇所を加えて

武装SS独自の制服が生まれていきました。

この武装SS野戦服も独自の進化を遂げ、一般ではSS版M40服と言われますがここでは41とします。

というのも陸軍服の規格外、不合格品、流用、改造、パーツを寄せ集めて何とか員数を満たすために作られた戦争初期の野戦服が武装SSの本当の姿ですが、完全にSSの独自の被服工場で造られた野戦服です。

さてここからは画像を見ながらこの野戦服をご紹介していきたいと思います。

完全にSS独自の被服工場で製造されてます
さてぱっと見、陸軍服と同じように見えます
武装SS被服工場だとこの袖の作りが陸軍服とは異なります。なぜかって?それは解説をご覧あれ
襟の画像を陸軍服よりも少し大きめなのです。

まずは詰襟状態の写真をご覧ください。

一見陸軍服に見えるのですが、まず生地の色。この生地の色は陸軍で当時採用されていたフィールドグレー生地とは色が全く違います。

グリーンの色が強い陸軍のフィールドグレーのウール生地ですが、武装SSはSS被服工場で生産された野戦服は一貫してこの色です。

スチールグレーと呼ばれるグレーでグレート青みが非常強い色で一見警察生地転用だと思いましたが、警察よりも青みが弱めです。

実際に警察生地と見比べてみても青みが弱めのグレーです。

そして武装SSの野戦服の特徴が側面の画像をご覧の通り、細身であり、陸軍服にある特徴の「くの字」型で前側に強く湾曲する形ではありません。これ武装SSの服は一貫してこの形です。

開襟状態
開襟状態だと武装SS独自の襟の大きさがわかります。

武装SSは党組織の私兵集団と言われるゆえんの一つは、開襟でブランヘムトに黒ネクタイの制服を着用していたこと。

この開襟状態での着用は公式の場での”正装”の立ち位置であったためと言われています。

それに対し国防軍は、空軍、海軍のリーファージャケットを除き、陸軍は開襟着用は夏季や上官の許可がなければ解禁は原則ありません。→パレード時の兵士の着装をご確認板だkレばお分かりいただけると思います。

そのためや野戦服でも開襟を目的とした裁断が野戦服に反映されています。

それが前合わせと呼ばれるラペルの作り。武装SSの野戦服はラペルの幅が狭くなります。陸軍型に比べ3センチほど幅が狭くなっています。陸軍服もM40までは開襟目的の裁断ではありませんがM41以降6つボタンで開襟目的の裁断となります。

この服には開襟用に躾がされていますが、自然と開襟状態で第一ボタンをはずすと自然と開襟になるようになっています。

DSC_0479

胸ポケットのアップ。すごい小さめのポケット

背面をパシャリ。腰のダーツの作りがちょっと違う…

ここでうんちくを一つ。

武装SSの野戦服ってディティールのバリエーションが多すぎて【正解が存在しない】のです。

この固体も同様でイレギュラーです。さらに話を掘り下げていきます。

下側は陸軍のM36野戦服の襟。そのうえ側は武装SSの襟
良ーく見てほしいのが襟の作り、陸軍服のように湾曲がなく直線です。
1942年製の陸軍M40野戦服(下)、武装SS野戦服(上)襟の大きさ、生地の色が全く違います。サイズは同じ胸囲94㎝
腰ポケットを左が武装SS、右は陸軍M36服の腰ポケット
上側、陸軍腰ポケット、下側は武装SS、大きさの違いが設計思想の違いです。

さらに掘り下げてマニアックな話を。

陸軍服を比較するための用意したのですが、まずは襟の裁断が異なります。大きさは武装SSが大きめ👍

襟の先端部でおよそ1㎝陸軍型よりも大きめ。

そして湾曲なつくりが陸軍型に対し、SS型はほぼ直線構成。これは武装SSの服ではかなりこの直線仕様で仕上げています。

ポケットについて。

ポケットはとりわけ、プリーツ付きだと党組織仕様だと、幅は3センチ。これは党の規定通りです。

ただ、ポケットは陸軍型に比べると胸ポケットはほぼ同じですが、腰ポケットは、陸軍ポケットよりも一回り小さい仕様です。

理由はガスマスクを使用した際陸軍はこそポケットをガスマスクとたくし込むことを目的としていたため収納を目的とした大型のポケットです。(陸軍のM33,34野戦服はM36に比べても大きいです)

SSはその目的を果たすことなく小さめに作られていて、必然的に服の着丈も短くなっています。

写真をご覧のように陸軍の腰ポケットとサイズが違います。(※身長とサイズによりポケットサイズは変わります。)

内装システムですがこちらはサテンフィニッシュのペルロンの裏地が用いられています。ラペルに注目。すべてウール生地!
前身ごろの内装、陸軍に比べ寂しい気がしますwww
背面裏地です。ミシンの位置がずれていますwww

裏地を見ればご存じですが、レーヨンとかじゃなくてペルロンと呼ばれるナイロンの裏地。

1942年ごろ生産された野戦服から採用されている裏地で、この固体も1942年以降に製造されたものだと推測しています。

内装システムもSS独自で可能な限り製造に曲線を押さえたつくりです。

左袖のアドラー。初付けでRZM規格のアドラーです。鷲の頭が飛び出ているハンマーヘッドが機械刺繍でもよく見ますが、子のアドラーは機械刺繍でも純RZM規格です。

この武装SSの野戦服。実はデポ在庫品と呼ばれる、倉庫発見の個体で、武装SSを表す襟章も縫い付けた後はなく(武装SSでは襟章は被服支給時取り付けられていないことが多く、訓練期間中に支給されることもあったりなかったりwww)

まっさらな服です。しかも製造時のチャコペンによるマーキングもボタンホールに残っていたりしています。

デポ品なので、改造された痕跡もなく、無改造という奇跡。デッドストックと言っても良いのですが、保管状態で虫食いや虫なめがあり、補修をぼく自身で彼方此方と施しています。何とか手元にあった”SS生地”の端切れで何とか手縫で行っています。

工場スタンプ。SSではよくある服裏地に適当に打つ。86はサイズ、かろうじてBerlinとよめます。

ここで独り言をします。

陸軍服は被服検定員という軍事顧問(SonderFührerとか、ZugFührer)が検定を実施するので制服の伊庭に厳密な服が多くエラー品はあまり存在しません。なので体系的にコレクションするにも規定通りの服が多いのです。デモデモ、武装SSはエラー品が多くなんじゃこりゃレベルの縫製でどの個体もある意味「個性的」。陸軍被服上場は、しっかりと訓練を受けた熟練の職人が作るのに対し、武装SSは「囚人」を用いて

ミシンとか生地の裁断機の基本的な使い方を教えてから作業させるので、製造する人によっての良しあしが

はっきりわかるつくりなのです。要は「制服と呼ばれるものを作る」だけなので検品もあまりないような気がします。規定通りに作ると時間かかるものです。これまで見てきた服もかなり雑なつくりのものが多く不合格品も生産されたものとして納入されていたのものだと推測します。人員の急拡大の需要に合わせて作られた野戦服も個体それぞれの個性が見れて楽しい野戦服の一つですね。

念願の武装SSの野戦服。例にもれず「個性的なつくり」で期待を裏切る期待通りの出来で大満足ですwww。

今後も実物の野戦服を研究資料としてまとめ、野戦服作りの教科書として活用してい行こうと思います。

またまた近いうちに武装SSの野戦服をゲットしたらご紹介しようと思います。

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