こんにちは~。ウール服を着るには厳しくなりつつある今日この頃
皆さんどうお過ごしですか?
僕が住むここ沖縄ももうウール服なんぞ
自宅の中で着てウロウロ知るのがきつい季節になりつつあります。
でもここ最近は湿度も高くなく、ドイツの初夏のような
気候ですごく過ごしやすくてビールがぐいぐいと飲んでしまいます。
さて、前回はSD開襟服の制作をご紹介してしばらく経ちました。
お話した流れで乗馬パンツの制作記を今回ご紹介したいと思います。
乗馬パンツにSS型ってあるのかな~?
僕もですが、乗馬パンツの形状って色々あって、
ReitHose
StiefelHose
Breeches
Joppers等
大きく乗馬パンツといっても呼称が多く存在します。
とりわけ乗馬パンツは官給品を除き、仕立てで製作されたものは着用者の好みが大きく
反映されバリエーションがすごく多いです。
運よく僕はSSの制服のパターンを持っていたため、SS型のStiefelHoseを製作することにしました。
RZM規格による党型乗馬パンツ
1936年発行のHerstellungsvorschriften Parteiamtliche Bekleidungsstucke にもこの記載があります。
この規定に拠ると、ふくらみの幅は乗馬パンツ側面の補助線から6㎝と規定があり、その規定に沿って僕の持っているパターン本も製作されています。
とりわけRZM規格は、簡単に言えば党組織版JIS規格みたいなもので、納品メーカーに設計仕様を
与えるもので、このように作るのが基本というものです。
今回もその規定に沿った【SS純正品】という仕様というわけです。
RZM規格標準書から。これ画像横になっていますが、下からBreeches,SitiefelHose,上の例は間違いだっちゅーのってことを語っています。
今回はSD服に合わせるということで前回同様警察ウールを用いて製作しています。
基本の裁断は乗馬パンツのふくらみとふくらはぎ以外の構造は通常の野戦パンツの制作と大差ないので
すんなりと製作できました。
ただふら三からふくらはぎのラインは、着用による縫い目の裂けを防ぐための補強布がかなり入るということ以外は普通のパンツと製作は変わりません。
変なふくらみなるんですよ~。
多分この記事を読んでくれているあなたならご存じでしょうが、大概のレプリカの乗馬パンツ側面のふくらみっていい加減で、しっかりとした設計ができていないと、鳶が良く履いているニッカボッカーのふくらみになって、パンツをはくとすんげー格好悪くなっちゃいます。
足が長い、短い関係なく、おかしくなります。
2023年1月のVショー参加時
僕自身もそうですが、日本のコレクターってふくらはぎが大きくてサイズの合わない乗馬パンツ
履いていたりします。ふくらはぎが優先、そしてウエストという感じで乗馬パンツってサイズ合わせがとても大変なパンツなんですね。
僕自身もふくらはぎが43㎝と大きめなので造っちゃえという感じのノリで製作しましたが、
ぴったりのパンツを持てて満足です。
現在同じパターンでご依頼主の乗馬パンツも作っています。
というわけで乗馬パンツのご紹介終わりです。
また、ほかの制作記も時間があるときにアップしていきますね~。