乗馬パンツは2回目のチャレンジとなりました
こんにちは、このサイトの主です。
本業がバタバタしておりまして製作に時間がかかったうえ
ブログでのご紹介も遅れてしまった製作記です;。
趣味もうまくじっくりこなせず悶々とした日々が続きましたが何とか
時間ができたのでブログでアルゲマイネSS専用の乗馬パンツについて
製作記をサクッとて書いてみようと思います。
今回の乗馬パンツはおよそ1年(!)ご注文から納品までかかってしまったという史上最高の製作期間で
仕上げております。
乗馬パンツにもSS規格なんぞものあるんですぜ
乗馬パンツしかも”SS型”と呼ばれる乗馬パンツの規格があるんですね。
僕が持っているパターンブックでもSS型の乗馬パンツの規格というやつがあってですね、
太ももから足首までのふくらみに始まり、
ポケットのフラップの有無などが
あるんですね。
またベルトループ型、無とかバリエーションも多岐にわたるのですが
一般的なモデルをチョイスして製作しております。
ふくらはぎは日本人にとって厄介な問題です
乗馬パンツは乗馬ブーツ同様ふくらはぎは僕ら日本人の多くのコレクターにとっては
鬼門です。
ヨーロッパ人はとりわけ日本人よりも細めのふくらはぎの人間が多く、
ひざ下の長さも僕らと異なります。
乗馬パンツをとってもMとかLの寸法ではふくらはぎが決まることはめったにありません。
既存のレプリカでは一発でふくらはぎが決まることはまずないのが将校コスをする際に問題になります。
将校型乗馬パンツだと仕立具合がわかるのが乗馬パンツであり、太もものふくらみから膝の流が一発で分かるのです。
しかもゆとりを持たせずぴったりとした設計はご依頼主を細かく話を詰めて作らなければならず
野戦服や将校服よりも繊細な配慮が必要になってきます。
乗馬パンツにゆとりなどいらぬわ
とお思いのあなた、間違いなく正解だと思いますwww。
ゆとりがないパンツこそ美しいシルエットなのだと思うのは間違いありません。
仕立てのパンツをはいている兵士のブーツとパンツの美しさはやはり
このゆとりのなさにあります。
パンツにゆとりが出てしまうとパンツの余計な箇所がはみ出たりして
優雅なシルエットが出ませんね。
型紙製作段階でも太もものふくらみと膝を徹底的に意識して
きれいにラインができるように意識して補正して製作しております。
すんません製作途中の画像を取り忘れほぼ完成形と仕上の画像のみアップします。
バルーンと呼ばれるふくらみはSSの特徴であるふくらみを抑えたタイプ
と製作記画像をすっ飛ばしてますがご容赦ください。
生地はいつも通りドイツより黒のトリコット生地を取り寄せていて、
黒の色はNachatSchwarzと呼ばれる夜の黒をチョイス。灰色がかった黒でトリコット生地の光沢が美しく
見えます。
トリコット生地は伸縮性がないと言われても生地の織り目がどうしても伸縮するので取り扱いが難しい生地でとりわけ綾織り独特の斜めの織り目を生かすべく裁断も縦目の裁断となります。
各パーツの切り出しもすべて縦目で行っているので生地の裁断は慎重に行っております。
そして乗馬ズボンを一番きれいに見せる方法としてふくらみから膝まで伸びるラインは、テープ補強を行っております。
これレプリカで一番省略されるポイントで実物では高級乗馬パンツはこのテープ補強されております。
そしてパンツの腰のあたりの裏地の芯入れ。
これもパンツをはいたときにわかるのですがパンツの張り具合がよくないとふくらみのラインが強調されません。そのための芯地です。
仕立てのスーツ用パンツもウエストラインには必ず芯を入れており、厚手の芯地が入っていますが
これが薄いとしわが目立ちます。
ここも見えないポイントですね。
最後にウエスト調整ベルトはご依頼主様がシュミットさんで入手していただいたものを使用。
ニッケルメッキの光沢が黒のツヤのrトリコット生地との相性も抜群です。
と今回は製作記画像を飛ばしてしまいました。
今回の製作をお気に召していただいたおかげで次回は警察将官用乗馬パンツの製作依頼をいただいております。
次の製作記は超久しぶりに陸軍ウール野戦服の製作記となります。